悪い慰め

感傷癖から抜け出すためのレッスン

読書日記

6/13

仕事。
帰ってきてもあまり本は読めませんでした。
仕事中に『月曜日の友達』を読みました。
最近みているアニメ「恋は雨上がりのように」もそうでしたが、友情について良い場面があったのでそれらについて近いうちにいくらか書ければいいなと思います。

 


6/14

休み。
美容室へ行きました。

 

大西巨人三位一体の神話』を読みました。
著者を思わせる尾瀬を同郷の作家である葦阿(井上光晴?)が殺害するという筋立てです。葦阿は尾瀬の才能に嫉妬し、さらには自らの秘密を尾瀬に公にされてしまうかもしれないという不安から殺害を実行します。
序盤は、尾瀬が雑誌に書いた文章と葦阿の内的独白が交互に記されます。尾瀬に関しては、公に発表された文章という体であるけど、葦阿については内面が書かれているということになります。葦阿は谷崎などをひきながら、尾瀬を「金」、自らを「銀」になぞえるのですが、読んでいて、 葦阿の才能にたいする嫉妬や俗っぽさ、嘘をついてものし上がる様の方に、人間味を感じて親しみをおぼえました。それでも、よくよく考えると、葦阿は内的独白の過程において、ものすごく正直なのです。尾瀬に対する嫉妬はもちろん殺人にかんしてもあけすけと語っています。私のような嘘つきは、嘘をついてるうちに自分自身も勘違いしてしまうものだけど、葦阿はその点冷静だし、なにより尾瀬の才能に気づく程度には才能がある人物として書かれます。親しみをおぼえたのは撤回しよう。

 

尾瀬大西巨人で葦阿は井上光晴かな、などとぼんやり読んでいくわけですが、作中で尾瀬は、モデル小説や私小説を批判します。
尾瀬の娘の恋人で探偵としての役割を担う拁市の探偵ぶりが面白くて、拁市は尾瀬の全集をつくる仕事を通じて尾瀬殺害の犯人に迫ります。しかもその方法は尾瀬の書き残したものを読むことによります。文学探偵といった風。なんならモデルを追求していくような読み方に感じます。テクストを読み込み、さらには未発見の文章を探し出す。けれど拁市が迫っていくのは尾瀬ではなく、犯人の葦阿です。

 

実は作中には尾瀬に関する謎があります。ひとつは尾瀬が葦阿の秘密をどこで知ったのかということ。もうひとつは尾瀬が葦阿の秘密を公にしようとしたのか、ということ。この二つは謎のままです。というか謎としても認識されません。唯一そのことを気にするのは犯人の葦阿だけです。となると妙なのが、犯人葦阿は同時に、尾瀬のことを追う探偵にもなります。そうすると、尾瀬は犯人なのか、というとどうなんだろう。尾瀬の背後に作者を透けて見てしまいますが、作者が犯人というとなんだか収まりのいい気もします、、、、

 


6/17

 

渋谷でホン・サンス夜の浜辺でひとり』を観ました。
劇中の飲食場面に惹かれ、韓国料理を食べます。マッコリを飲む。

 

 

6/18〜24

 

仕事や休み。
サッカーばかりみています。
本も読んでいるものの、日記を書くのは優先順位が下がってしまっているので、しばらくダメそうかな。