悪い慰め

感傷癖から抜け出すためのレッスン

たどたどしく読む

つかれている。
そんなこともないかもしれない。
2年くらい、あまり本が読めていない。そのことにも慣れてきてしまった。
少し前まで読みたい気分はあったけれど、それさえも次第に薄れてきているようである。
それでも、惜しいというか残念な気持ちもあり、なんというかもやもやしている。

リハビリ、というと変だけど、この頃は英語の本を読んでいる。
英語の本といっても、子供が読むようなものである。
それをたどたどしく読んでいる。2週間で一冊読めれば大満足という感じだ。
もともと英語はまるでできないので、文法や単語も並行して学ぶ。
まるでなにか意味のあるようなことをしている気になるので、気分が良い。

児童文学というのは、子供むけなのだろうと、なめていたけれど、ほとんど読めない。児童文学といっても難易度にはだんだんがある。学習者向けに、洋書のレベルの指標というのはいろいろあるようだけれど、完全にしっくりくるものはない。とにかくあれこれかじってみて、いけそうなものをいく、というふうにしている。

そして最近になってようやく、私が小学校高学年のころに読んでいたような本の原書にも手が届くようになってきた。
それでも、すらすらと読むわけにはいかない。とてもたどたどしい読み方をしている。はじめて、その本を読んだときよりもひょっとしたらたどたどしいかもしれない。
そのことが意外とたのしい。
このたどたどしさに懐かしさをかんじる。私が物語に親しみはじめたころの感覚に、触れているかのようである。