悪い慰め

感傷癖から抜け出すためのレッスン

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日記4/20~23

4/20 眠いので早く寝る。と思いつつ、1時ころまでぼんやり起きる。よくない。夜の寂しさは、きっと同じような気分の人もいるのだろうし、あんがい甘いものかもしれない、などと呑気坊主は思う。眠れずにうつ寝返りのきぬ擦れやため息だって聞こえてくるだろ…

日記4/17~19

4/17 思い出になりそうだなと思う瞬間がある。いつか未来で思い浮かべる時の感触を先取りする。 街が一瞬、映画のワンシーンのようにみえる。このことは街が映画に含まれているのか、あるいは映画が街に含まれているか。そのどちらでもなくわたしがなにかを…

日記4/14~16

4/14 『俘虜記』やなんやら読みながら過ごす。 〈私は消燈後の暗闇で反省したことを翌日簡単に書き誌した。少年時から招集前までの生涯の各瞬間を検討して、私は遂に自分が何者でもない、こうして南海の人知れぬ孤島で無意味に死んでも、少しも惜しくはない…

日記4/11~13

4/11 休み。街へ出かける。風が強い。用事があったのだけど、それだけで帰るのももったいない気がして、かつて仲の良かった人の痕跡を辿って街を歩く。池袋には公園がいくつかあって、いくつかの公園では改修工事をしていた。 加藤秀一『はじめてのジャンダ…

日記4/7

4/7 休み。先の予定のことを考えて憂鬱な気分になる。ここ数日、気が好転しないので気分をかえるために天沢退二郎『オレンジ党と黒い釜』を読む。明るい話ではないけど、とても好き。この小説のジュブナイル的な良さは、主人公のルミ子が転校してきたそのと…

日記4/4

4/4 暖かい1日。「人生なにがあるかわからない」という言葉をちかごろどこかで聞いて、たしか偶然の出会いが思わぬ方向に転んでいったという話をしていて出てきたのだと思うけど、休みの日に家にばかりいてはそんなことも起こらないままだと夕方ころにとつ…

日記4/3

4/3 今週はなかなか忙しい。それでも、たいした残業があるわけでもないし、はたから見ればとても楽な職場だろうと思う。こんなんでいっぱいいっぱいになっているようでは、本当にポンコツなんじゃないかと思わずにはいられない。 岩本巌『現代アメリカ文学講…

日記4/2

4/2 すべての空き巣は固有の方法を持ち、一度捕まれば痕跡はたちまち辿られてしまう悲しい技術。空き巣の悲しさはあまり儲からないということもある。 本日は仕事が忙しかった。忙しいのに、あくびがしょっちゅう出てしかたがなかった。昼過ぎからしゃっくり…

日記4/1

4/1 〈そして、僕が十六年前と同様、自己弁明のためにルソーと彼の『告白』という先例を引くのも、以前ほどの自信があってのことではないことを断っておかなければならない。なぜならば、不正をきわめてはいるが−−少なくとももっとも醜悪ないくつかの面にお…

日記3/31

3/31 土曜日、日曜日と久しぶりの連休で街へ出かける。よく歩く。本日の夕方に歩いていたら、陽はすっかり沈んでいるのに西のほうはまだ明るく東のほうはすでに暗くなっていた。ちょうど間にいるようでいつまでも間を歩いていたいと思う。たしかに休日の日は…