悪い慰め

感傷癖から抜け出すためのレッスン

2022/06/09

病院へ行く。
歩いて行こうと思ったが、家から出て歩き始めたら突然面倒に思えてきたので、電車で行く。
途中で図書館により、借りていた本を返す。
堀江敏幸村田沙耶香のエッセイを借りる。新刊コーナーにフリオ・リャマサーレスの短編集があったのでパラパラとみる。面白そうだと思ったが、どうせ読みきれないのでやめる。
病院は予約していたので待たずに済む。CT撮影をする。CT撮影は初めてだったので緊張した。その後診察までに2時間くらい間が空くといわれる。一度病院を出て、マクドナルドへ行く。朝食を抜いていたのでたくさん食べてしまった。診察の時間までそこで本を読んで過ごそうと思ったが、もし予定より早めに順番が回ってきて、飛ばされてしまったらどうしようと心配で仕方なくなり、結局1時間前には病院へ戻る。
待っている間、『ロリータ』を読む。注釈を眺めていると、私には楽しめないかもしれないと不安になる。でも、面白いような気もする。人をくったような語り方なのかもしれない。そんなような気がする。
病院が済んだら、Sと会う。
立川のスシローへいく。16時前のひっそりとしたスシローは味わい深いものがある。人がたくさん並んで子供たちの騒がしい声がする国道沿いの回転寿司しか知らなかったので新鮮。
そのまま銀だこへいく。軽く飲める銀だこはとても良い。
銀だこはたこ焼きを軽く開いて上に乗ってるものを押し込んで食べる。
大根おろしを詰め込むと、猫舌にもちょうどいい温度になるし、持ち上げた時に上に乗っているものがボロボロこぼれないですむ。
決定的に正しい食べ方だと思っているけど、そんなことはないのかもしれない。
Sはあっけにとられていたようだ。とても品のない食べ方なのかもしれないと思い、途端に恥ずかしくなった。
そういえば、人に言えないご飯の食べ方というのはある。
他人に見られたらちょっと恥ずかしいかも、などと考えて人前ではきちんと食べるが本当は別の食べ方をしたいというか。指を舐めたくて仕方がないというか。
例えばカップのワンタンスープ。私はお湯を入れる前にまだ乾燥した状態のワンタンを一つ食べる。
これはちょっとあまり人に見られたくないと思っている。恥ずかしい。それほどではないかもしれないが、それほどかもしれない。
パリパリしていて意外と美味しい。
パリパリしているものが好きなのだ。
食感人間と自称している。
銀だこもパリパリしている。