悪い慰め

感傷癖から抜け出すためのレッスン

これはさみしい!

08/05 休み。 起きたとき、仕事だと思い慌てて起きようとして、 ああ休みなんだった、 と安堵する。この二度寝は一番気持ちの良い二度寝だと思う。 気持ちが良くても二度寝をしてしまったので、休日の出鼻をくじかれて しまいけっきょくだらだら過ごす。 『…

梅雨があけるまで

7/19 図書館で借りてきた「レイ、ぼくらと話そう レイモンド・カーヴァー論集」を途中まで読む。 体調もよくなってきたので良かった。 本日は天気も良かった。 暑かった。 7/23 仕事。 転職のこともぼんやりと考えながら過ごす。 Sは「転職する」と断固とし…

約一ヶ月間の日記

6/10 雨にうんざり。雨が好きだったときもあったと思う。 6/11 仕事。有給をとったら、と勧められたものの、有給を取るために業務を調整しなければならないのが異様に面倒に思えてから空返事ばかりしてしまう。この調子では、休みを取りたくない変なやつだと…

日記6/6~6/9

6/6 休み。暑い1日。明日からは梅雨に入るとか入らないとか。外に出かけて、新しい発見をしたいとか、そんなことを思ったりして過ごした。疲れているのか、昼近くまで寝てしまったのだけど。 ブッツァーティ『タタール人の砂漠』などを読む。 将校に任官した…

日記5/28~6/3

5/28 仕事。あんまりにもやる気がでない。文章を書くのも気が乗らない。何日か前にTwitterで溶けているドラえもんの画像が話題になっているのを見たけど、溶けてしまうのは良い、溶けてしまいたい。溶けてしまうというは、境界がなくなってしまうということ…

日記5/20~27

5/20 夜中にたくさん雨が降ると、目が覚めてしまうことが多い。目が覚めてしまったら睡眠不足のまま仕事へ行かなくてはならなくて、そうなるといつもの倍は疲れてしまうし家に帰ったら眠気でぼんやりしてしまうだろうから、本も読めずに一日の余暇を無駄にし…

日記5/14~19

5/14 風邪を引いたよう。目覚めると喉が痛くて、声を出すのが億劫。ただ、人気のないところでこっそり歌を歌ってみると、しわがれていてカッコいいんじゃないだろか、と思う。そういえば、自分の声が嫌いなのだった。まあ他にも嫌いなところはたくさんあるの…

日記5/11~13

5/11 連休が明けだったせいかとてもつらい一週間だった。暑いし、なにもやる気がでない。まあ時間が経てばどうせ良い気分にもなるだろうから、ぼんやりやり過ごせばいいだろうか。あんまり良い具合に晴れていると、あてつけのようで嫌な気持ちにすらなったり…

日記5/7~10

5/7 連休明け、想像した以上に辛い。ただ幸いなことにいい加減な職場のため、ぼんやりしたままやらなければならない仕事を先延ばしにしていたら、時間が経ってしまっていた。仕事中に田中英光「オリンポスの果実」をちょこっと読んだりもする。独特な語り口…

日記5/3~5/6

5/3 驚くほどだらだらしている。エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(河島弘美訳 新潮文庫)を読む。ヒースクリフとキャシーの関係において、子ども時代の豊かな時間はそれを支える大事なものなのだろう、〈それでも二人にとっては、朝から荒野に逃げ出して行って…

日記4/24~5/1

4/24 この前のこと。電線に止まっていた鳥が数羽飛び立ち、飛び立たなかった鳥もいた。 飛び立った鳥を目で追おうとしたが、鳥らは同じ方向へ飛んでいくようでいても、そうではなく、数羽の鳥をひと固まりとして認識していたわたしの目は散らばっていく鳥ら…

日記4/20~23

4/20 眠いので早く寝る。と思いつつ、1時ころまでぼんやり起きる。よくない。夜の寂しさは、きっと同じような気分の人もいるのだろうし、あんがい甘いものかもしれない、などと呑気坊主は思う。眠れずにうつ寝返りのきぬ擦れやため息だって聞こえてくるだろ…

日記4/17~19

4/17 思い出になりそうだなと思う瞬間がある。いつか未来で思い浮かべる時の感触を先取りする。 街が一瞬、映画のワンシーンのようにみえる。このことは街が映画に含まれているのか、あるいは映画が街に含まれているか。そのどちらでもなくわたしがなにかを…

日記4/14~16

4/14 『俘虜記』やなんやら読みながら過ごす。 〈私は消燈後の暗闇で反省したことを翌日簡単に書き誌した。少年時から招集前までの生涯の各瞬間を検討して、私は遂に自分が何者でもない、こうして南海の人知れぬ孤島で無意味に死んでも、少しも惜しくはない…

日記4/11~13

4/11 休み。街へ出かける。風が強い。用事があったのだけど、それだけで帰るのももったいない気がして、かつて仲の良かった人の痕跡を辿って街を歩く。池袋には公園がいくつかあって、いくつかの公園では改修工事をしていた。 加藤秀一『はじめてのジャンダ…

日記4/7

4/7 休み。先の予定のことを考えて憂鬱な気分になる。ここ数日、気が好転しないので気分をかえるために天沢退二郎『オレンジ党と黒い釜』を読む。明るい話ではないけど、とても好き。この小説のジュブナイル的な良さは、主人公のルミ子が転校してきたそのと…

日記4/4

4/4 暖かい1日。「人生なにがあるかわからない」という言葉をちかごろどこかで聞いて、たしか偶然の出会いが思わぬ方向に転んでいったという話をしていて出てきたのだと思うけど、休みの日に家にばかりいてはそんなことも起こらないままだと夕方ころにとつ…

日記4/3

4/3 今週はなかなか忙しい。それでも、たいした残業があるわけでもないし、はたから見ればとても楽な職場だろうと思う。こんなんでいっぱいいっぱいになっているようでは、本当にポンコツなんじゃないかと思わずにはいられない。 岩本巌『現代アメリカ文学講…

日記4/2

4/2 すべての空き巣は固有の方法を持ち、一度捕まれば痕跡はたちまち辿られてしまう悲しい技術。空き巣の悲しさはあまり儲からないということもある。 本日は仕事が忙しかった。忙しいのに、あくびがしょっちゅう出てしかたがなかった。昼過ぎからしゃっくり…

日記4/1

4/1 〈そして、僕が十六年前と同様、自己弁明のためにルソーと彼の『告白』という先例を引くのも、以前ほどの自信があってのことではないことを断っておかなければならない。なぜならば、不正をきわめてはいるが−−少なくとももっとも醜悪ないくつかの面にお…

日記3/31

3/31 土曜日、日曜日と久しぶりの連休で街へ出かける。よく歩く。本日の夕方に歩いていたら、陽はすっかり沈んでいるのに西のほうはまだ明るく東のほうはすでに暗くなっていた。ちょうど間にいるようでいつまでも間を歩いていたいと思う。たしかに休日の日は…

日記3/27

3/27 一週間くらい前に調子を崩してから生活のテンポもおかしくなってしまったよう。レイモンド・カーヴァーの「書くことについて」というエッセイのなか、〈アイザック・ディネーセンはこう言った。私は、希望もなく絶望もなく、毎日ちょっとずつ書きます、…

日記3/24

3/24 体調が悪いと弱気になる。弱気なときのほうがまわりにやさしくなれるというか、怒ったりいらだったりすることにも体力がいるのだなと思う。自分のことで手一杯でまわりにたいする反応が鈍くなっているということか。でもそれではわたしがいだく反応の多…

日記3/21

3/21 「チェーホフの距離」という文章のなかで山田稔はチェーホフの実生活における他人との距離のとりかたに触れる。 青春を犠牲にして手に入れた貴重な自由を、チェーホフは相手が社会であれ、個人であれ、頑なに守り通そうとした。自由を束縛するおそれの…

日記3/20

3/20 平日の午後、2時とかそれくらいの時間、車に乗り駅前の交差点で信号を待っているとき、外を見ていると家族連れがファミレスから出てきたりする。若い夫婦と小学生になったかならないかくらいの子供、ベビーカーに乗った赤ちゃん。 男はキャップを被って…

日記3/19

3/19 会社近くのコブシの花が枯れてきた。大きな木で、遠くからみると白いのが映えていたけど、あっという間に終わってしまう。コブシの花は傍目にはしっとりとしているようで重さを感じる。 〈わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのに…

日記3/18

3/18 蚤は家を出て行く心の準備や身のまわりの整理をするようになった。“逃げられない”と思い始めた時にはむしろ家出の用意をしてみた。準備をすれば“逃げられる”と信じていいような雰囲気ができた。大祭/笙野頼子 「大祭」の主人公は辛い家から逃げ出す希…

日記3/17

3/17 昨夜は食事に出かける。ひさびさの都内。渋谷のバスロータリーのところの歩道橋が部分的になくなっていて、すっきりとした見慣れない景色になっていた。隣が近い居酒屋だと隣の話が気になって仕方がないのと、自分と同じようにこちらの話に聞き耳を立て…

日記3/15

3/15 チェーホフの本をぱらぱら見ていて、「いいなずけ」は読んでいないことがわかる。 八月十七日(火)晴朝ごはんを終えてすぐ、河口湖駅より列車便の原稿を出しに下る。主人同乗。駅から思いたって、そのまま本栖湖へ行く。ボートに乗る。岸づたいにはこ…

3/14

休みだったので、あれこれやろうと考えていたのになにもせず。チェーホフを読もうと思っていたけれど読まず。ちょろちょろオースティンのエマを読み返したりしていた。前々回の更新でミス・ベイツのことをミス・ベイズと書いていたことに気づく。良き読者に…